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執筆者の写真Megumi Karasawa

やり方を変える

絵を描く


新しいシリーズになる絵を描き始めて2ヶ月が経ちました

中断していたキャンバスを再開しています

展覧会が始まる前も最中も気ぜわしく描かかない日が続いたのでこのまま絵を描くことが遠くなってしまうのではないかという恐怖が頭の中で膨れ上がり創作拒否されたようでかなしく辛くてモヤモヤしていたのを振り切り、思い切ってキャンバスに手を入れたら絵はどんどん変化し、ここまで進むのがやっとと諦めかけた地点より更に奥へ進む体力と精神が顔を出したのでした、絵の変化は次の日も、その次の日もやって来てその度にしがみつき絵の完成というゴールを先に先にと伸ばしました、短距離走が長距離走を走れる持久力をつけた走者のレースのようでした

一日一日淡々と…

それは描く時間を一定に保ったことが要因です

一定時間を設けて訓練する学習のようにまずそれに集中する、忍耐することに慣れる体をつくります、焦りや不安に駆られ、注意散漫・制作にムラができる原因は認識できているので、それをどうやったら安定させ、落ち着いた制作ができるかを見直しました

できるときに思う存分、無軌道に「描き溜め」をしないこと

メンタルを落ち着かせること「大丈夫、明日もあるんだから、焦らない焦らない」と唱え気持ちを整えること、自分の荒れた心理状態をなだめ、毎日毎日時間を決めて描くことを取り入れました

それ自体をタスクとかノルマと考えないことも重要で、これがやりたいからやる、ほかはしないというモチベーションを保ちながら描くといいのがわかりました

状態を整えることひとつで絵を描くモチベーションの上下がゆるやかになりました、描いている最中に絵が二転三転し崩壊する時も放棄せず立ち向かい舵を取る、手綱を放さないこの精神を鍛えます、今日も明日も明後日もその次もその次も描く描く描く描く描く描くから焦るな、大丈夫とすると毎日描くという信頼がうまれ明日はどうなるかわからないという猜疑心に悩まされません

メンタルが安定するので恐怖や不安に駆られません

絵はただそこに在るだけでそれまでの紆余曲折と二転三転した崩壊的状況を決して見せません

穏やかに凪いだ海のように多くを湛えどこまでも雄大でどこまでも可能性に満ちています

絵は人間がどれだけ持ちこたえて、どれだけの忍耐と自己信頼を持って画面に向かえるか、逃げずにしがみつけるかをつよく要求します、そういう人が描く絵が残る絵だしそうでなくちゃつまらない

描き始めから終わりまで一直線ではない仕事

それがやりがいのあるタフな仕事なのではないでしょうか

曲がりくねった道、堂々巡りの道、行き止まりや迂回、渋滞や停滞、天候不順、災難に見舞われ濃霧に包まれ獰猛な獣に襲われることもある、ものの形が消えてしまう状況になっても、描くを放棄しない予想つかない展開に晒す、晒される画面のほうが断然面白い

最初から最後まで工程が決まっていて色塗りすれば仕上がるような作品をわたしは描けない

わたしが絵に求めるのはどうなるか全く予想がつかない展開をして敗れて崩壊した後の最後の最後に現れた姿を見たいということだけです

そこに絵と人間の格闘があるし、面白さがあるし、絶望や無力さがあるし、命がある

自分が頭の先からつま先まで使って、頭の中にあるものすべてむき出しにして挑む真剣勝負がある画面にときめく、駆り立てる

そんな状態になる前に止めて勝負しない絵を描いていきたこ自分への反省も含めていまは時間を決めて毎日毎日描くやり方を身体に覚えさせ基礎体力つくりをしています



気分や感情のムラや体調不調によって絵を描く時間がバラバラで作品数が安定しないのなら、やり方を見つけよう、うまくいっている人のやり方を知ろう
この絵があらわれただけで感情が揺さぶられ身が震えるのはなぜ

ワークショップ構想


「描く」ことを毎日歯を磨いて食事してトイレに行ってお風呂に入って…というような子どものころからしている日常生活に直結すること、それをしないと「生きる」がストップしてしまうことと同じ状態に持っていきたい、わたしは正直毎日描いていないし、手練れで描くこともあるし気分や感情のムラに左右されて制作が安定しないということがとっても嫌で嫌でこんな自分を変えたいとおもっています

本腰をいれてやり方を見直し実践している最中です

そんなわたしが初対面の人に向けてワークショップをやるとしたら何をするか考えてみました


時間を決めて10枚描くことを数日間続ける


こんなワークショップをしてみたい、5日間同じ時間に集まらなくてはならないという時間の制約があるのでスケジュールに余裕のある方限定になるし現実的ではない可能性もあるけれど数日間し続けるということを体験して欲しい、絵の内容や描きかた教えるということはありません

描くための基礎というものを知って欲しい、わたしもそれをし始めたらすごく調子がよくて絵の調子ではなく自分の調子メンタルね、、だからこのワークショップ自分のためでもあるんです

ワークショップは5日間連続、同じ時間に参加し時間内(例えば30分~1時間)に小さな紙10枚に絵を描くというものです、描く内容は問いません何でもいいです、その10枚を描き切ってください

時間が余ったら手を加えたり修正したりしてくだいね時間内に10枚というだけが約束です

それ以外は自由です、それを5日間繰り返します

最終日は描いた50枚を並べてそれを鑑賞してみます

ひとりの人が描いた50枚を見るのは面白い発見がありますよ…けっこうな量ですからね50枚…量と時間を意識して毎日描くことが大事だということを伝えたいです

ワークショップが終わっても次の日もその次の日も同じように絵を描き続けてほしいです

それが心と体のバランスを整えてやりたいことに集中し、どんな状況になっても「大丈夫」と自分を信頼することにつながるからです



もしワークショップをするとしたらどんなことをしてみたいかイメージしてみました
自分を信頼し、どんな状況になっても崩れないワークショップ

「やり方を変える」を読んでくれてありがとうございます


まずやり方を変えてその次に何が起こるか見てみよう、そんな調子で続けています

続けるには集中が欠かせないのでしないことを選択するってことでもあります

いまはやっと落ち着いてしたいことに集中できているので周りは気になりません、もし周囲に対してザワザワしたら余計集中するだけです、そこにもっと集中して没入する

真剣になる、それだけでシャットアウトし自分の状態を保てます

心や体を過剰に動き回らせない、不安や恐怖に惑わされない、そんな状態をつくるにはささいなことでもなんでもいいからやりたいことを毎日繰り返すことなんじゃないかな、身体に覚えさせることがまず最初で、それから身に付くのかなとおもう…いくら頭で命令してもつまらないことはやりたくないから

それにしても大したことでもないことによく振り回されているなと感心する、、こんなことであっちこっちと忙しく感情を使っていたら集中できないに決まってるわ!いかに自分が無駄な動きをしていたことか…💦


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