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夏の展覧会、作品テーマと4つのカテゴリーとその内容

夏の展覧会


関東に大きな台風が接近し不要不急の外出は控えるようにと警告が出された午後、皆さんいかがお過ごしですか?

わたしの住む地域は朝から降ったり止んだり不安定な天候に見舞われています

しかし台風らしい気候の変化はまだありません、これから夜にかけて何らかの影響があるかもしれません…

大きな被害が出ることなく台風が通過することを願いながら…外出される方は急激な天候の変化に十分にお気を付けください


今月27日から開催する「第8回 菜々燦会展」

この展覧会に今回初めて参加します

お話しを頂いてから今日(いや展覧会閉会)までメンバーの方々がテキパキと段取りを決め、連絡事項を共有し協力しながら開催に向けて準備を進めてきました

実力者ばかりのメンバーに囲まれ緊張感とプレッシャーもありますが、最後は「楽しみたい」


日常生活の6日間はあっとい間に過ぎてしまいますが会期中の6日間は毎日が新しい出会いや発見、驚きのある特別な日に変わります

普段使わないたくさんの感情や言葉、思考が押し寄せ刺激的です

観者みなさまにとっても作家にとっても、普段とは異なる時間、空間、内なる発見のある6日間になることを確信しながら会場でお会いできることを楽しみにしています

先日制作したチラシと名刺を会場内で自由に手に取ってもらえるようご用意しています

こちらもチェックして頂けるとうれしいです


Megumi Karasawa「第8回菜々燦会」会場内で配布するチラシを作成しました
先日作成したチラシは会場内にご用意しています、どうぞお手に取ってご覧ください😉

作品テーマと4つのカテゴリー


会場となる春日部中央公民館は個人的に想い入れのある場所です

個展開催以降、13年振りに戻ってた会場、感慨深っ…

時が経ち作品と私自身にどのような変化があったかを知ることができる機会に恵まれた喜び…

大袈裟かもしれませんが「生きててよかった」

参加するにあたり個人的にこの展覧会のテーマは

「Landscape Structure風景の構造」です

これはここ数年取り組んでいる「どのように見るか」という問いを含有しています

テーマに合わせて作品を4つのカテゴリーに分け展示をします


■会場入り口

1.ぽるとがる紀行いべりあ半島への扉


■会場内

2.なくなる/水

3.風景の構造

4.膨張と収縮


作品はポルトガル渡航後に制作したものがほとんどです

普段はA4かそれ以上のサイズにドローイングをしたものをSNSに投稿しています

今回露出にあたり作品はパネル貼りにしスケールアップしました

紙にコラージュするという技法はそのままに、サイズを変化させました

サイズアップは、糊で「貼り付ける」という工程から、いかに描くかに比重を置くようになりました

工程を縮小しながら、イメージに近づけていく方法を模索し描画のバリエーションを増やすことによって、それが可能になることがわかりかけてきました

この制作によって画材へのこだわりや理解の欠如を痛感し、作品にまつわるあらゆることが粒立ち自分に足りないものや必要なこと、省けることはなにかをもたらしました

ここからようやくスタートが切れたのでした



Megumi Karasawa art works 「風景の構造#2」2024 Collage on panel
Megumi Karasawa「風景の構造#2」2024 Collage on panel


4つのカテゴリーとその内容


会場入り口(廊下/パネル)

ぽるとがる紀行いべりあ半島への扉

会場入り口の壁面には一人1枚の大きなパネルに作品を展示します

ここにはポルトガルから帰国し一気呵成に制作した作品を額装し展示します


カテゴリー1

>ぽるとがる紀行いべりあ半島への扉

リスボンに行かなかったら描けなかっただろう旅の産物

ポンバル侯爵広場・ジェロニモス修道院・グルベンキアン美術館・リスボン市街からの眺め…

海と空、廃墟と落書き、石畳み、路面電車、雑踏、夜の食堂

これらの作品はこの三つの要素が欠かせません

●構造

●コラージュ

●AZUL(あお)

リスボン特有の青色をメインに色が与える心理的な印象とカタチの面白さを感じてもらえたらと思います


会場内(右奥)

なくなる/水

今回わたしの展示スペースは会場に入って受付を後ろにしたときに右側壁面と右側奥の壁面です

右奥の壁面は、13年前に個展したときと同じ場所にあたります

ここには過去作「なくなる/水」を展示します


カテゴリー2

>なくなる/水

初個展を銀座で開催した当時、インスタレーションという展示スタイルとコンセプチュアルアートに目がくらんでいました

それはキャンバスに向かって絵を描いたり肉体労働を伴うコツコツと地道に積み上げる彫刻の仕事とは異なるものでした

流行を追うよりも芯をしっかりさせたいという切迫した必要性から基本であるデッサンのやり直しから始めることにしたのでした


絵を描くうえで、特に難しいと言われている人間の「手」

手が満足に描けるようになれば、何だって描けるようになると信じて描きまくる日々

始めはクロッキー帳、それからロール紙に移り、個展を開くまで3年間デッサンに向き合いました

「ものをみて描く」という強いこだわりと「手を描けるようになりたい」というそれだけの欲求を満たすため、どこまででもやろうというストイックなメンタルがエンジンでした

このロール紙に描いた制作は作品というより修行そのものです

モチーフは「手」です

「なくなる/水」というタイトルに込めたのは、描くことの尽きない情熱と創造への熱意は「なくならい」ということを言いたいために、あえて「なくなる」という語をつけました

つまり「なくなる」という自然の摂理に従うのではなく、それに逆らいストイックな意思を示し描くことがこの仕事のエンジンであり目的でした


この世にかつてこんな作品が存在したのだということを、今生きている人に見てもらいたいそんな想いから今回、同じ場所で同じ配置で出品します


会場内(壁面)

風景の構造

ここ数年取り組んでいるメインテーマである「風景」をどのように描くかという研究の現時点の過程を5枚の作品として展示します


カテゴリー3

>風景の構造

2023年

それまでの水平垂直の均衡感覚から逸脱するために作品の上下をひっくり返したり、ずらしたり、つなぎあわせたりしながらイメージを脱構築する作業を開始する

その結果、記号や形、配色は無意識に蓄積された記憶にコミットメントするか、何も意味しない造形上のシミの一部になるか、図面のようになるか、脆弱な地面を補修する道路工事のようなものになった

並置されるイメージは具体性を欠き幾何学形体に還元される

しかしその筆触は感覚的で曖昧さを伴いながら不定形に傾き未完のまま取り残されている

パピエ・コレ、コラージュ、アッサンブラージュの系譜に依拠しながら、ところどころ厚くなるマチエールが特徴である

それは作品を四方から見る観者のまなざしの強度に匹敵する

「どのように見るか」

この問いは事物がそこに存在するという不可思議さに参加していることを思い起こさせる

「なんでもアリ」という前提条件がデフォルトとなる時に視覚に訴えることの本質を絵画という手法によって解体し建設し直します

なぜなら現代の切れ端を肉体的な運動と記憶の推移と共に描き留めたいという欲望に突き動かされているからにほかならない


会場内(壁面)

膨張と収縮

新しいシリーズとして制作した5枚の作品を展示します

わたしの作品はタテ型がほとんどですがP40号の作品は珍しくヨコ型の作品になっています

この見え方の変化は新鮮で、タテ・ヨコを自在に使いながら展開できる可能性を感じ今後の制作が楽しみでなりません


カテゴリー4

>膨張と収縮

まるで心臓のように収縮する

風景が繁栄と衰退を繰り返し動き続ける姿を描き出しています

地形は変化せず表面的に様相を変化させる街の姿

地面を平らに整え建物を合理的に利便性をもとに整備する固定相空間は子どもがブロックで街をつくるのと似ています

日本の地形が基準となった足の裏の感覚は海外の地形の険しさに触れたときその地面の下にある地形の激しさにショックを受けました、そして日本の土地がいかにも平坦であることを一層奇妙なものとして映しだしたのでした

風景は見られるものではなく「見た」ものに変化し、見たものは「見る」ものへ変化する

作品が現実に似てきたのだった


このような作品展開を考えています

どうぞご高覧いただきますよう、改めてよろしくお願いします



Megumi Karasawa art works 「第8回菜々燦会」出品


「夏の展覧会、作品テーマと4つのカテゴリーとその内容」を読んでくれてありがとうございます


展覧会が近づいてきましたので作品テーマとカテゴリーをまとめました、現時点での総ざらいという内容の展覧会になります

国内のグループ展は2年振り、春日部では13年振りということで緊張感とプレッシャーがありますが、最終的には今回知り合ったメンバーの方々と一緒にこの期間を楽しみ、来場者の方々が観に来てよかったと感じてもらえるように締めくくれたら成功だとおもっています

この展覧会が終わったら、3年振りの個展が控えています

こちらも楽しみたいのですが、今は恐怖とプレッシャーが勝っています…


【第8回菜々燦会】

■会期:8月27日(火)~9月1日(日)

■開催時間: AM10:00~PM5:00(初日PM13:00~、最終日PM4:00)

■場所 :春日部市中央公民館 2階ギャラリー

>住所: 344-0061 春日部市春日部6918-1

>電話 :048-752-3080

>交通 :東武野田線(アーバンパークライン) 八木崎駅 徒歩2分



下記の日時で会場で受け付けをしています


♦8月27日(火)~13:00まで

♦8月28日(水)10:00~午前中まで

♦8月29日(木)10:00~午前中まで

♦8月30日(金)10:00~13:30

♦8月31日(土)10:00~17:00 終日

♦9月1 日 (日)10:00~17:00 終日



【The Eighth NANASAN-kai】

■Dates : August 27 (Tuesday) - September 1 (Sunday)

■Hours: 10:00 AM - 5:00 PM (from 13:00 PM on the first day, 4:00 PM on the last day)

■Place: Kasukabe City Central Public Hall 2F Gallery

>Address: 6918-1 Kasukabe, Kasukabe City, 344-0061, Japan

>Telephone: 048-752-3080

>Transportation: Tobu Noda Line (Urban Park Line) Yagisaki Station, 2 min. walk



個展開催のお知らせ

👇👇👇

■10月11日~10月20日

MegumiKaraswa個展

M-gallery 川口

住所:〒332-0016 埼玉県川口市幸町3丁目1−15-G

電話:048-254-8021


こちらも併せてご来場をお待ちしています☺

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