似顔絵あらため肖像画を
- Megumi Karasawa
- 1 日前
- 読了時間: 4分
更新日:20 時間前
似顔絵
機会を頂いたので展覧会場で何かできることになった
何か?といえば似顔絵を描こうかと考えている
似顔絵というのはとてもナーバスな分野である
毎日描いている人にはかなわない
似顔絵を描いてもらうとしたらあなたは誰に描いてほしいですか
アーティストのあなたはどう描きますか

肖像画
去年からワークショップのようなことをしたいとおもっていた
展覧会に来てくれた人に向けて何かできないだろうか
絵を描きたいとおもっていた
けれど何を描けばいいのか
わたしが普段している仕事をワークショップにしても何か足りないんだよなと二の足を踏んでいた
コラージュもドローイングも誰かに教えてもらうより独学で試行錯誤した方がおもしろいからである、かといって特殊な技法を持っているわけでもない
けれど外部に向けて何かしたいという想いを抱えていた
今回、機会を頂いたので思いきって似顔絵改め肖像画を描けないものかと頭をよぎった
数日前のブログで似顔絵を描いた経験があることを記事にした
(→「作業進捗」参照)
クラフトマーケットに出店しお客さんを即興で描いたことがある
実はそれ以前にも知人のお子さんや結婚式用に新郎新婦を描いたこともあった
当時のことはほとんど人に話したことがない
今更思い出すことはないけれど苦い記憶となっていることはたしかだ
似顔絵の出来は客観的に似ているかどうかで評価が決まる
いや客観的というより百パーセント本人の主観的判断に依る
その基準は高くシビアである
気に入るか気に入らないかは描いた人と描かれた人が求めるものが一致したとき
他でもないあなたが描く絵を求めているお客さんに、向けて描くことが鍵になる
であるなら似顔絵ではなく肖像画と言い直したい
誰に描いてほしいですか
歴史上の偉大な芸術家に自分の肖像画を描いてもらうとしたら誰に頼みたいですか
わたしだったらピカソよりマティスに描いてもらいたい
マティスとゴッホとレンブラントに描いてほしい
ジャコメッティには描いてほしくない
骸骨になってしまうくらい途方もない時間を旅することになるだろうから
そうだ、ルソーも面白いかもしれない
ほとんど二十世紀の芸術家の名が挙がった
芸術家の名前を挙げるだけで作風や作品が思い浮かぶ
描いてほしいと思うのは画家が有名だからではない、画家の描く絵がすきだからだ
画家の描く芸術の一部になりたいからだ
わたしが彼らの芸術の中で永遠のミューズ(ではないにしろ)として作品の一部になると考えたら失神してしまいそうだ
画家の眼と手で描いた肖像画は似顔絵とは別の概念である
似ているかいないかは表面的なものではない
ワークショップとか似顔絵の枠から反れた話題になってしまった
わたしが会場で描くならそれくらい大胆な展開をイメージして描きたい
自分の持っているものを最大限引き出し人を描けないものだろうか
絵画は人の手を通して、肉眼によって体で感じる経験によって描かれる
最高にユニークで唯一無二で絵でしか表され得ないものを描いたら肖像画は本人かどうかを越えて永遠に生きるのだ
「似顔絵あらため肖像画を」を読んでくれてありがとうございます
無難にうまくきれいに描くことを望む方がいる一方で画家の眼によって描かれたい方もいる
わたしは後者だ
わたしの眼は画家の眼だろうか
画家の手だろうか
描いてるキャンバスの絵具の飛び散りやシミや滲みや欠けが以前より、よく見える
よく見えて気になる、うるさいのだ
バドミントンに例えるなら自分の運動能力が上がってスマッシュが打ち返せるようになったことに似ている
シャトルの速さに眼が追いついたような感覚なのだ
絵具の小さな動きが全体を乱していることに気付く
眼が絵に順応したとしたら直観に従い絵の良し悪し、不調和を見抜きやすくなる
ブレやアレ、シミや滲みや欠けが適材適所にないとき絵がまとまらない
今日もおつかれさまでした
二日連続の雨降り
明日はもっともっと桜が咲き誇る素晴らしい日になりますように
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