『ロスト・ペインティング』探求録:四日目、気づきが紡ぎ出す未来の設計図
- Megumi Karasawa
- 7月19日
- 読了時間: 3分

グループ展『第9回 菜々燦会展』は、本日で四日目を迎えました。会期もいよいよ終盤に差し掛かり、残すところあと2日です。会場に足を運んでくださる皆様に、心より感謝申し上げます。
三日目のブログでは、私がこの展覧会で得た「いい負荷」、つまり悔しさや反抗心といった感情が、創作における「昇華」という形で新たなエネルギーとなることについてお話ししました。今日は、その気づきが今後の創作活動にどのように繋がっていくのか、そして残りの会期への思いを綴りたいと思います。
「いい負荷」が示す、未来のヒント
ギャラリーという具体的な空間で作品を「露出」する中で、私が得たものは、これまでのアトリエでの制作だけでは決して見えなかった多角的な視点でした。
作品と空間の相性、鑑賞者の無意識の動線、そして特定の作品に寄せられる反応。これらは、私にとって時に「もどかしさ」や「問い」となって心に広がりました。しかし、これらの感情こそが、美術史で多くの芸術家が経験してきたように、次なる表現への「衝動」となり得るのだと、深く実感しています。
今回の展示で、「モノクロ作品からの冒険」としての試みが、どのように空間に影響を与えるのか、そして、私の作品が最終的に「劇場型」のアートへと向かう可能性を内包しているのか、具体的なヒントが見え始めました。これらの気づきは、今後の私の作品制作において、構図、色彩、素材の選定、そして空間との関係性を再考するための、まさに「設計図」となるでしょう。
作品を「露出する」ことの真意
作品を露出することは、単に描いたものを提示するだけではありません。それは、作品の背景にあるものや、作家の私的な経験や問い、そして人が社会に暮らし生活する中で、外界を見る眼を、より深く表現するための行為だと私は考えています。言葉にできないものを絵としてビジュアルに訴えるだけではなく、テキストによって内容を深めること、そして会場の選定そのものが作品世界に影響を与えるものだと、今回の経験を通して再認識しました。
実際に、会期四日目には、何人かの方々が作品のストーリーを辿るように、キャプションと共に鑑賞する姿を見ることができました。その光景は、私にとって大きな喜びであり、作品が持つメッセージが確かに伝わっていることを示すものでした。
残り二日間、そしてその先へ
残りの会期はあと2日間。夏の暑さが戻ってきました。熱中症など、体調管理には充分お気をつけてご来場頂けますと幸いです。会場ではパンフレットをお配りしています。どうぞご自由にお持ち帰りください。作品リストのQRコードを記載していますので、ご覧頂けると幸いです。今回の経験が10月の作品発表につながります。ぜひ、会場で作品を通じてご自身との対話が始まることを願っています。
会期と在廊のご案内
グループ展『第9回 菜々燦会展』は、7月15日(火)から20日(日)まで、柏壁市民センター2Fギャラリーにて開催されます。
私の在廊予定は以下です。
7月19日(土)10:00〜17:00
7月20日(日)10:00〜16:00(最終日)
ご来場が叶わない方は、私のSNSで会場画像を投稿していますので、そちらをご覧いただけると幸いです。
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