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執筆者の写真Megumi Karasawa

集中しないで

更新日:7 日前

今吹いている風


某日、「集中しない」ことについて考えた

と、その前に今月はクリスマス会が二回ありお誘いいただいた

クリスマス会はプレゼント交換があるのでプレゼントを買いに行ったのだった

それぞれ¥300(€1.85,1.95、¥500分(€3.09,$3.25)分のプレゼントを選ぶ

少額のプレゼント選びは久々に童心に戻るワクワクした時間になった

おもちゃ付きの小さなお菓子、文具(シール)、ヘアゴムなど細々したものを買ってラッピングをする

わたしはラッピングセンスがなくてクリスマス用の袋に詰めただけだけ

他の子たちはもっと可愛いくしてくるんだろうな~みんなどんなプレゼントを持ってくるんだろう

ちなみにクリスマス会にお呼ばれするのは初めて、どんなものか想像がつかない

自分が幼少の頃友達とクリスマス会を開いた記憶がない

勝手がわからなからどうなるか不安だけど(わたしが人見知りしてしまう可能性あり)みんなと協力して楽しい時間を過ごそうと思っている

ということで本題の「集中しない」ことについて

あるバラエティ番組をたまたまみていたらあるロールプレイングゲームが好きで自分のキャラクターの性格かは何かと尋ねた、ゲストの俳優は「わがまま」だと言う、進行役の俳優が「わがまま」ってどんな種類のわがままなんですか?と聞くと「集中するとご飯を食べるのも忘れてしまう、ところかまわず集中するとそうなるので周りに迷惑をかける」と俳優が答えた

「それで家族が出来たとき、集中しないようにした」というエピソードを披露したのだ

彼は撮影の現場でも集中しないことを意識したら、ほめられることも多くなったという

集中して深く潜って突き詰めたものを出しても観ている人に理解できないものであったらただの自己満足になってしまう、集中することはいいことだと思っていたけれどそうではない面もあったことを知ったという。だから「集中しない」ことはマイナスではないというのだ

そのエピソードと、つい最近読んだ本に「今後の教育も集中ではなく拡散の方向に向かうとおもう」ということが書かれていた

俳優の話とこの本の話が同じ観点ではないにしろ、集中することからいかに離れるか。ということを説いている接点が面白いとおもったのだ

集中して深さや重さを求める時代ではないということだ

散漫や拡散は、ある一点から離れて遠くにいくこと、散ること、外れることになる



なぜ集中しないことを意識的に求めるの、これってどういうこと?


以前であればひとつのことに集中して取り組んでそれを全うすることが良しとされていた

ひとつのことを極めるとか、やり遂げるとか、ひとつに絞るとか

そうではなく、固執せずあらゆるところに意識を飛ばしながら、あらゆる面に向かって動いていくということを説く世代が出てきたのだ、これまでの価値と正反対

わたしは「ひとつのことに集中する。」「集中して深めたものがいいもの。」とおもっていた

集中できないことはわるいことなんじゃないかという罪悪感を持っている

集中して深く潜って何らかを掴んだとして、それを言語化したり作品にしたときに生じる「わからなさ」とか「理解しがたい」ものを長く続けられないことにも気付いている

現実的に歳を重ねていくと体力も落ちるし集中を持続できなくなるからだ

先の俳優のように家族に迷惑をかけるくらい没頭し過集中できるものがあるなんて素晴らしいことだ、年齢を重ねると心配事に支配されて身体も心もソワソワ落ち着かないし、集中できないメンタル・コンディションにイライラが募るというのが正直なところ

「集中しない」という積極的な行為としての諦観ではなく、「集中できない」には不可抗力に逆らえないという消極的な諦めが混じり老いや衰えというものに近づいたことに気付かされる

集中から離れ自然体でいる。という姿勢はつまり「散文」に近いのかもしれない(これもある本で読んでキーワードになっていたこと)

自然体という自然さを装うのではなく自分自身でいい。という肯定

自分がいればOKという気楽さ

他者や世間に要請されたものでなく、自分に課した理想的な自己でも偽りの自己でもない「本来の自己」でいたいと自分に求めているのかもしれない

どこか一か所に収まるのではなく自分が散逸して流れ出るイメージ

「集中しない」という言葉を聞いて、それと似たようなことをあちらこちらで語る人たちを発見し今吹いている風を感じたのだった


集中することはいいことだと思っていたけれどそうではない面もあることについて
クリスマス会で渡すプレゼント選びが楽しい

「集中しないで」を読んでくれてありがとうございます


本を読んでいても違う本でどこかで誰かが言うことに共通する項目がある、それを知ると敏感な人たちが今どんな空気を感じているかわかり参考になります、わたしはその気配に鈍感だったりする

よく芸術家や作家(小説家や哲学者)はこれから来る時代を予知するかのような作品を残します、予見した作品の先見の明に驚かされる

凝視する。感知する。受信する。…どういった言葉が当てはまるかわからないけれど敏感に細やかに何かを感じる感覚があるのだ

時代の空気感をさっと取り入れて言語化或いは作品化するスピードも含めて文学や芸術・哲学は面白い

自分の特質である敏感さは日常生活ではやや適応しかねる場面もあるけれど、文学や芸術・哲学といった分野でそれを発揮すればいいのだ、どんな特質をもっていたとしてもそれを活かす場所はあるというものだ

12月も前半が終了し明日から後半に突入する、これから一日一日が年末に向かうカウントダウンになりますね、一日一日が特別で同じ日はありません

今日もおつかれさまでした、明日も安全で健康で素晴らしい日になりますように




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